*イタリア家庭料理レッスン*
2019年
12月のレッスン
I piatti natalizi
クリスマス料理
12月はクリスマスレッスン。
みなさんが一番楽しみにしてくださっているレッスンです。
特別なテーブルにふさわしく、簡単ながら華やかで美味しいお料理勢ぞろい!
今年のクリスマスのテーブルは伝統的な赤をベースにクリスマスらしくコーディネート。
ゴールドの飾り皿とネイビーのお皿でぐっと引き締まる挿し色でアクセント。
とても喜んでいただきました。
*Antipasto*
Antipasto misto per Natale
~クリスマスの前菜盛り合わせ~
前菜は小さくてカワイイ形の前菜を1皿に盛り合わせました。
旬の洋ナシやいろいろなチーズを使っています。
まろやかな甘さと極上の香りの洋ナシ、イタリアではお料理としてもよくつかわれる食材です。チーズとの相性もバッチリ。
どのお料理も華やかな乾杯を演出してくれるシャンパンとも絶妙なマリアージュ。クリスマスやパーティー、特別な食卓にぴったりの前菜盛り合わせです。
○La coppa piccola con pere,gorgonzola e pancetta
~洋ナシ、ゴルゴンゾーラ、パンチェッタの入った小さなカップ~
○Caramella di caciocavallo e prosciutto crudo
~カチョカヴァッロと生ハムのキャンディー~
○Bruscetta di pere,brie,noci e miele
~洋ナシとブリーチーズのブルスケッタ、くるみとはちみつ掛け~
*Primo*
Tagliatelle con pesto di pistacchio di Bronte
~シチリア・ブロンテ産ピスタチオのタリアテッレ~
シチリア東部、エトナ山の火山の恵みをたっぷり吸い込んだブロンテのピスタチオは極上。
ブロンテのピスタチオ農家を訪問し購入してきたピスタチオを惜しげもなく使ってタリアテッレのソースに。オリーブオイルとピスタチオだけで作るなんとも贅沢なパスタ。優しいピスタチオの味と香りを堪能できる日本ではお目に掛かれないパスタをクリスマスなので特別に味わっていただきました。仙台でもシチリア産の生のピスタチオが簡単に手に入るので、ご自宅でも楽しんでいただけます!
*Secondo*
Arista di maiale all'arancia
~豚肩ロースのオレンジ煮込み~
イタリアではお肉と果物はメジャーな組み合わせ。
それぞれの持つ香り、コク、甘さや酸味が絶妙な美味しさを作りあげることはもちろん、果物を入れることでお肉が柔らかくなる効果も。
このお料理も塊の豚肉がトロトロに柔らかく口の中でとろけます。
イタリアのブラッドオレンジ100%ストレート果汁を贅沢に使い煮込むので、コクと甘みが旨みを増し、爽やかな酸味とオレンジの皮のほのかな苦みで肉の脂感を適度に消し去り簡単なのに家庭料理の域を超える美味しさ。
珍しい組み合わせ、色の美しさも手伝って晴れの食卓にぴったりなお料理です。残念ながら日本のオレンジでは皮を食べるのは難しいので、そこはちょっと工夫した皮つきスライスと美しいザクロを散らしてクリスマス仕様にランクアップ。
*Dolce*
Tiramisu all'arancia
~オレンジのティラミス~
セコンドのオレンジに繋げてドルチェもオレンジで。
エスプレッソの代わりにブラッドオレンジ果汁、マスカルポーネの代わりに軽やかなカッテージチーズを使い、ボリューたっぷりのクリスマス料理の後でも重たくなく食べやすい爽やかなティラミスに。カッテージチーズを使うことで、手順も超簡単に!
オレンジピールを散らして華やかもUP。
12月はLa casa di "Cielo"の誕生月でもあります。
2012年に東京で始まった教室も2019年、7周年を仙台で迎えました。
クリスマスのお祝いと、La casa di "Cielo"誕生記念を合わせ、いつもご参加くださる皆様に感謝の気持ちを込めて、12月のレッスンではイタリアのロゼスプマンテをお付けし、乾杯してお料理と共にいただきます。今年はテーブルが赤なので、ロゼの色がテーブルにマッチしていつも以上に華やかになりました。
11月のレッスン
La cucina siciliana
~シチリア料理~
11月のレッスンはシチリア料理第2弾。
秋冬に美味しい温かいスープや冬が旬のカジキを使ったお料理をご紹介しました。
テーブルはシチリアらしくカラフルに✨
イチジク模様のスープボウルは今回のお料理の為に、シチリア陶器の町カルタジローネで買ってきたものです。
ソレントのレモン柄のオーバル、シチリアの小さな小鉢、日本人シチリア陶器作家中村智世さんの作品のレモン柄の小皿。
南イタリアの陶器勢ぞろいです。
*Antipasto*
Arancini ~アランチーニ~
シチリアのストリートフード、アランチーニ。小さいオレンジという意味の名前を持つライスコロッケです。総菜屋さん、パン屋さん、揚げ物屋さんなどの軒先や、バールではパニーニに並んでいます。
小腹が空いた時に気軽に手軽に食べられる、日本のおにぎり感覚。
おにぎりと同じようにご飯の中にはいろいろな種類の具が詰められますが、ご紹介したのは代表的な2種類ラグーとほうれん草ベシャメル。
どちらも本格的に作ると手間暇掛かるソースですが、今回はアランチーニの中身なので超時短バージョンで。それでも時短とは思えない仕上がりで、パスタソースとして使っていただくこともできます。
ライスは、カターニャのパン屋さんで食べて美味しかったトマトライスにしてみました。
気軽に作れるように、日本米を使ってお鍋だけでなく炊飯器でも炊けるレシピにアレンジ。
ストリートフードとは言えシチリア料理、もちろんケチャップなんか
使いません!
フレッシュな中玉トマトを使ったトマトライスはそれだけでも十分美味し。
揚げ立てはサクサクな食感、中からはトロリとチーズが溶け出し、ラグーやクリームのコク。
最高に美味しい!!!
*Primo*
Pasta con tenelumi
~パスタの入ったカボチャの葉とトマトのスープ~
夏のシチリアの家庭料理、長ズッキーニの葉っぱ、テネルーミのスープにパスタ、トマト、ケッパーなどシチリアの美味しい物が入った栄養たっぷりな旨みたっぷりなお料理。
レストランではメニューに並ぶことのない地味なお料理ですが、シチリアの大地の恵みをぎゅっと濃縮させたような滋味あふれる味は、郷愁さえ感じさせられるイタリアらしい家庭料理ではないでしょうか。
テネルーミは日本では手に入らない野菜ですが、仙台では春になると山菜と一緒にカボチャの間引き菜が市場に並びます。これ、ほとんどテネルーミと同じ。緑黄色葉野菜の濃厚な味の奥にほんのりかぼちゃの甘みが感じられます。
なので春になるとシチリアと同じ味が楽しめるのですが、温かい栄養満点のスープをぜひ寒い季節に味わっていただきたく、今回は代用の葉野菜を使ってご紹介しました。
最近よく見かけるこの葉野菜はクタクタに煮てもトロトロに煮崩れることなくきちんと食感が残り、茹でると美味しいダシが出てくるこのお料理にぴったりな野菜。春まで代用品として大活躍してくれると思います。
これからの寒い季節このスープで体も心もぽかぽかしていただけたら嬉しいです。
*Secondo*
Polpette di pesce spada in aglodolce e salsa del sud
~カジキのポルペッテ
アグロドルチェと南イタリア風ソース~
ポルペッテとはミートボールのこと。今回はお肉ではなくゴロゴロと角切りのカジキに、松の実やレーズンなどを混ぜ込んでシチリアらしいミートボールに。
晩秋の脂の乗ったカジキにさらにコクや旨みの食材を加えて揚げているので、実のところポルペッテだけでも十分美味しい!
のですが、ここはシチリアらしい2種類のソースを添えてさらに美味しく✨
1つ目は赤玉ねぎのアグロドルチェ、甘酢煮。
赤玉ねぎを赤ワイン、赤ワインビネガー、バルサミコ酢、砂糖などでトロトロになるまで煮込んだ甘酢煮。これがびっくりするぐらいカジキによく合うんです!
食べるまではなかなかピンとこないのですが、食べたら納得の組み合わせ。シチリアや海を挟んで対岸のカラブリア州ではてっぱんの組み合わせです。
そしてもう1つがトマトにオリーブやケッパーを合わせて作る南イタリア風ソース。これはもう食べる前から美味しい組み合わせなのが分かりますよね(笑) オレガノの香りも加わり、南イタリアの美味しい食材が組み合わさったソースと南イタリア特産のカジキ。相性はバッチリです。
どちらのソースもカジキだけではなくお肉にも合いますので、いろいろな組み合わせて楽しんでいただけると思います。
*Dolce*
Pannacotta di HOUJICYA
~ほうじ茶のパンナコッタ~
ドルチェには秋らしくほうじ茶のパンナコッタをお出ししました。
ほうじ茶の香りをより一層楽しめるようにトロリと柔らかい絶妙な食感になるように調整したパンナコッタは毎秋の定番ドルチェ。
生徒さんから絶大な人気です(笑)
イタリアの陶器はカラフルなビタミンカラーで元気が出てきます✨
南イタリアのお料理にもぴったりで、テーブルを明るく彩ってくれる大切な相棒たち。
なかなか日本では見ない柄や色合いで生徒さんにもいつもとても喜んでいただきます。
お花は秋らしい色合いでまとめてみました。
アザミは色も形も好きなお花です。
ウェルカムティーには秋らしくマロングラッセの香りの紅茶をお出ししました。
10月のレッスン
La cucina autummnale
~秋のお料理~
10月のレッスンはキノコやお芋を使って秋らしいお料理を揃えました。
ここのところ南イタリアのお料理が多かったのですが、今回は全部北イタリアやアルプス周辺のチロル地方で食べられるお料理。
ほっくりとしたコクのある秋冬に美味しいお料理です。
テーブルはハロウィンで!
*Antipasto*
Funghi e patate al forno
~キノコとジャガイモのオーブン焼き~
しめじ、舞茸、マッシュルーム、エリンギ、そしてシイタケ。
5種類のキノコをたっぷりと。
シャキシャキした食感を残し、香りを引き出すように炒めたキノコとジャガイモ、ローズマリーやニンニクの香りがおいしいパン粉、そしてとろりと溶けたチーズ。文字で読むだけでも十分美味しさが伝わるのではないでしょうか(笑)
本来なら北イタリア、ヴァッレダオスタ州で作られるフォンティーナというチーズを使いたいところですが、仙台で手軽に買えるチーズではないので仙台でも普通に買える、アルプスを挟んでお隣の国スイスの有名なチーズラクレットを使いました。実はフォンティーナとラクレット、とてもよく似ています。
最大の特徴はどちらもハード、セミハード系のチーズながら表皮を塩水で洗いながら熟成させるという点です。これによりウォッシュ系の持つ独特な香りを持ち合わせるので、コクと香りがググッと加わりこのお料理が何倍も美味しくなるんです。ラクレットとジャガイモの相性の良さは織り込み済みですしね。
これからの季節にぴったりなコクのあるオーブン料理。
みなさんにもとても気に入っていただきました。
*Primo*
Gnocchi di patate dolci con radicchio e pancetta
~サツマイモのニョッキ
トレビスとパンチェッタのソース~
秋らしくサツマイモでニョッキを。
ソースには苦みのトレビスとコクのパンチェッタを合わせたので、サツマイモの中でも一番甘い安納芋でソースに負けないようニョッキの甘さを際立たせました。
ニョッキが硬い食感にならないように、生地の作り方や形成のポイントをお伝えしたので、ご自宅でもツルっ、フワっ、モチっなニョッキを楽しんでいただけると思います。色も味もハロウィンにぴったりな旬なニョッキになりました。
それともう1つ。
サツマイモの甘さを最大限引き立たせてくれるソースが、このバターセージソース。
以前カボチャのニョッキをレッスンでやった際にこのソースにしたので今回はハロウィンらしいソースにしたのですが、やっぱりバターセージソースの美味しさも知っていただきたいので1口分だけ。デザートみたいな甘さを堪能していただきました。
*Secondo*
Scaloppine di maiale ai funghi con panna
~豚肉のスカロッピーネ
キノコのクリームソース~
豚肉を薄く叩いてソテーしたスカロッピーネに秋らしくキノコクリームを。
実はこのお料理ドイツにもほぼ同じ料理イェーガーシュニッツェルと言うのがあり、これが大好きだったのでいつかレッスンでシュニッツェルからスカロッピーネに変えてご紹介したいなと思っていたのでした。
キノコのシャキシャキ感や香りを損なわない炒め方、お肉とソースの一体感の出し方などお伝え。たっぷりのキノコを使うので生クリームのソースなのに、コクや生乳のほんのりとした甘みはあるのにくどくないのも嬉しいところ。
このソースはパスタソースとしても美味しいのでいろいろ使っていただけると思います。
これからの季節に美味しいお料理です。
*Dolce*
Coppa di pasta con pere e panna all'aceto balsamico
~洋ナシと生クリームが入ったカップ バルサミコソース~
洋ナシの季節がやってきました!
今月はマルサラやバニラで香りを付けた洋ナシのバターソテーを生クリームと一緒にパリパリのカップに入れてバルサミコクリームのソースを添えてお出ししました。
かわいくて美味しくってあっという間に作れる手軽さ。カップには実は…あの生地を使っています。みなさんにも大好評でした。
テーブルには実ものを飾ってハロウィンらしく。
飾りも合わせてハロウィン。
メニューもハロウィン色の文字で。
ウェルカムティーには秋らしいアップルティーをお出ししました。
9月のレッスン
La cucina siciliana
~シチリア料理 お肉編~
9月のレッスンはもちろんシチリア料理!
今回のシチリア研修ではたくさんの美味しいお料理を習ってきたのでどれをご紹介するか迷ったのですが、まずは自分がもう1度すぐに食べたいものを選んでみました(笑)
まずはお肉料理から。11月にはシチリアのお魚料理をご紹介します。
テーブルはシチリアらしく明るく、色鮮やかに。
オリーブのクロスに色も柄も鮮やかなイタリアの陶器で。
お花は美しい色合いに一目惚れした菊を飾って、季節感も少し加えて。
*Antipasto*
Peperoni ammolicati
~パプリカのパン粉和え~
シチリアは魚介はもちろん、力強い太陽、豊潤な大地からの恵みをたっぷりと吸収した野菜も美味しい地域です。ナス、ズッキーニ、トマトなどの夏野菜はことさら。そしてパプリカもその1つ。パプリカをパン粉で和えたこのお料理はシチリアではとてもポピュラーなお料理なのですが、ケッパーやオレガノなので味付けするものが多い中今回ご紹介するのは、ビネガーの酸味が効いたさっぱりタイプ。レーズンがたっぷり入るのでほんのりと甘さも加わりパプリカの味と香りと甘さにぴったり!
クラッシュアーモンドがコリコリといいアクセントとなり、後引く美味しさ。
彩りも鮮やかでテーブルの1品としてもお弁当の1品としても最適です。
*Primo*
Pasta alla Norma
~ノルマ風パスタ~
数あるシチリアの郷土パスタの中で日本で一番馴染みがあるのがこのノルマ風ではないでしょうか。
ナスとトマト・・・シチリアの夏の恵みがぎゅっと詰まったこのパスタ、美味しくないはずがない!
ノルマ風の最大の特徴は素揚げしたナスをソースに絡めずにそのまま乗せることですが、素揚げしたナスってたっぷり油を吸い込んでべったり重くなりがちですよね。でもきちんと下処理すれば油を吸い過ぎず、とろりとした食感とナスの甘みがしっかりと感じられ美味しく仕上がります。
コクがあるのに重たくないシチリアの絶品パスタです。
*Secondo*
Polpettone alla siciliana
~シチリア風ポルペットーネ~
ポルペットーネとはイタリア語で大きな肉団子、つまりミートローフのこと。中にはゆで卵やパンチェッタ、南イタリアのチーズ、カチョカヴァッロなどがぎっしり、リッチな味わいで、シチリアでは家族がたくさん集う晴れの日のご馳走です。
イタリアらしく、食材の味や香りだけで十分美味しくコクや旨みたっぷり。見た目はスコッチエッグみたいですが(笑)、ケチャップなんて必要ない大人の味わいに。
肉と一緒に焼く香味野菜は、合わせて副菜なります。
これがまた美味!じっくり火を入れた野菜たちは甘さが際立ち、旨みたっぷりの肉汁もしっかり吸い込んで、野菜だけでももちろん、お肉のソース代わりに一緒に食べるとこれまた美味しい✨
シチリアで食べてとっても美味しかったので、まずこのお料理からご紹介しました。ちょっと難しいポイントもあるのですが、みなさんにも喜んでいただけました。
*Dolce*
Granita di limone e zenzero
~レモンと生姜のグラニータ~
イタリア版のかき氷、グラニータ。
シチリアが本場です。
家で作るには凍る寸前にかき混ぜるのを繰り返すので時間が掛かるのですが、今回シチリアで習ってきたのは超時短バージョン。
あっという間に作れるのに本格的!
グラニータの代表格、レモンにほんのり生姜の香りが漂う、超さっぱりスッキリなお味。肉料理の後には最高です✨
色合いが美しい菊を飾って、少し秋らしさもプラス。
ナプキンもお花の色に合わせて黄緑に。
ウェルカムティーにはレモンの香りがシチリアらしい、ハニーレモンルイボスティーをお出ししました。
7月のレッスン
夏の魚介料理
7月のレッスンではズッキーニやレモン、ハーブなど夏らしい味や香りと共に、宮城の夏に美味しい魚介を使ったお料理をご紹介しました。
三陸の海と東北の大地が育む豊かな恵み、地産地消の旬ものをいただくことで美味しいだけではなく体にも優しいいいこと尽くし。
イタリアでは地産地消、旬の物を食べることは日本よりずっと浸透していて、だからこそ美味しいお料理が作れます。
物が溢れる日本では難しいことだったりもしますが、仙台ではそんな嬉しい美味しいことも難しくないのが自慢です!
テーブルは夏らしく元気な黄色をベースに水色を挿し色にして爽やかさも。
レモン柄のシチリア陶器で夏のイタリアをイメージしました。
*Antipasto*
Insalata di polpo e patate
~タコとジャガイモのサラダ~
夏のイタリアではタコのサラダが前菜としてよく食べられます。
今回はジャガイモと黒オリーブを入れて、レモンの香り爽やかなサラダに仕上げました。
宮城県は『西の明石、東の志津川』と言われるタコの名産地。
本当に美味しいタコが手に入ります。今の時期は水ダコ。市場に行くと巨大な生の水ダコをまだ動いている状態で買うことができます。
タコは鮮度が命。お陰で柔らか風味豊かに仕上げることができます。
タコとジャガイモ。日本ではなかなか見ない組み合わせですが、南ヨーロッパではよく合わせられます。タコとジャガイモを茹で、ドレッシングに和えるだけ。とっても簡単なのに驚きの美味しさ。抱えて食べたいぐらいです(笑) 暑い日でもさっぱりと食べられますし、キリっと冷えた白ワインや泡にぴったり!
生タコの下処理の方法や上手な茹で方もしっかりお伝えしたので、ご自宅でもイタリアの夏の味を楽しんでいただけたことと思います。暑かった今年の夏に嬉しいお料理をご紹介できました。
*Primo*
Penne con zucchine al aceto balsamico
~ズッキーニのペンネ バルサミコの香り~
これもまた夏らしいさっぱりしたパスタ。
今ではすっかり日本でもおなじみとなったズッキーニ、仙台でも夏になると宮城県産の丸々とした大きなつやつやなものが店先に並びます。
材料はそのズッキーニとハーブだけ。肉も魚も入らないのですが、ハーブの爽やかな香りとバルサミコの甘さとコクと酸味がさっぱりながら絶妙はハーモニーを生み出してくれます。その美味しさをしっかり染み込ませたズッキーニの美味しいこと!120%夏に美味しいパスタです!!!
6月のレッスン
トマト
6月は旬を迎えて美味しくなってきたトマトを使ったお料理。
アンティはトマトそのままを使って、プリモとセコンドはまずトマトからトマトソースを作って、そのソースを使ったお料理です。
テーブルは赤のクロスに緑のナプキンでトマトをイメージ(笑)
*Antipasto*
Pomodori ripieni
~トマトの詰め物オーブン焼き~
トマトをくり抜き、ケッパーやオリーブなどと合わせたパン粉を入れてオーブンで焼き上げます。
夏のイタリアの定番家庭料理。
簡単で美味しくって見た目もカワイイ。色鮮やかな上に、とってもいい香りが漂って食欲をそそります。これからトマトが美味しくなるのでぜひぜひ作っていただきたいです。
Sugo di pomodoro
~トマトソース~
イタリアではトマトの1番美味しい時期に1年間分のトマトソースを仕込み、1年中旬の美味しさを楽しみます。
トマトソースといってもこれを使ってさまざまなお料理を作るので、一番シンプルでベーシックなタイプ。イタリア人が1年間保存して使うのと同じ定番のもの。
今回のトマトは市場の八百屋さん厳選の県内産古川のトマト。
特に美味しい作り手さんのトマトを完熟にして。
美味しいトマトで作るトマトソースは爽やかなコクと甘みでとっても美味しいです。
*Primo*
Spaghetti alla puttanesca
~スパゲッティ プッタネスカ~
日本でもよく知られている定番パスタの1つ、プッタネスカ。
使われる食材アンチョビ、ケッパー、オリーブ・・・保存食とニンニク、とうがらし、トマトソース。イタリアのキッチンに必ずあるもの。早い、安い、簡単、旨い、4拍子揃ってます。でもだからこそ美味しいんです。保存食はどれも味がはっきりとしたコクのあるものばかりで、食材の味だけで極旨パスタができあがります。きっとみなさんのご家庭でも定番パスタとしてたびたび登場するのではないでしょうか。
*Secondo*
Rosticciana con le olive
~スペアリブと黒オリーブのトマト煮~
スペアリブを黒オリーブと合わせてトマトソースで煮込むとてもシンプルなお料理。
それでもスペアリブからのうま味が十分なコクを、自家製トマトソースからはトマトの爽やかな酸味と甘みが加わり簡単シンプルとは思えない味わいです。スペアリブはお箸で食べられる柔らかさ、骨から身もすっと外れます。
パッと見ものすごく濃厚そうに見えるんですが、ローズマリーの香りが爽やかでうま味やコクはしっかりと、でもくどくない優秀料理。
翌日のアレンジ料理もしっかりお伝えしました。
レッスン用のお肉はお肉屋さんに予約するのですが、『肉付きのいい大きな部分で』とお願いしたら見たこともないような大きなスペアリブが連日!
まるでドイツ料理の様な趣になりました(笑)
*Dolce*
Crema di mascalpone al caffe con Mueslie
~マスカルポーネのコーヒークリームとミューズリの小さいパフェ~
マスカルポーネを牛乳とエスプレッソで伸ばしてコーヒークリームにして、小さいチョコの入ったミューズリと合わせて小さなパフェにしてお出ししました。
マスカルポーネで作るクリームは生クリームより軽く、エスプレッソでコーヒークリームにすることで甘さ控えめな大人な味に。
冷たくて軽やかでお肉料理の後でも美味しくペロリといただけるドルチェです。
テーブルには季節の紫陽花を飾りました。前半は美しい紫のお花、後半は涼やかな白いアナベルを。
メニューはテーブルと合わせて
ウェルカムティーにはピーチジャスミンティーをお出ししました。
5月のレッスン
魚介のお料理
5月のレッスンでは久しぶりに魚介のお料理を3品ご紹介しました。
パスタはオイルレッスンでお出しして大好評だったイワシのパスタをお料理レッスンで登場させました
どれも簡単なのに美味しい!イワシもカジキも仙台ではとびきり美味しい物が簡単に手に入るので、ぜひご自宅でも楽しんでいただければ♪
テーブルは仙台の美しい若葉、青葉を表現しました。
この季節の仙台は本当に美しいです。
*Antipasto*
Baccalà e zucchini fritto
~バッカラ(塩タラ)とズッキーニのフリット~
イタリア版天ぷら(?)のフリット。
今回はバッカラ(塩タラ)とズッキーニをフリットに。
フリットにはいろいろなタイプの衣があるのですが、今回のは1番軽くて1番簡単!
天ぷらみたいに難しいこともなく誰ても上手にサクサクカリカリに揚げ上がります。塩タラは絶妙な塩加減で衣はカリッと身はふっくらと止まらない美味しさです。
ズッキーニはびっくりするほど甘くなるので、お子さんにも喜ばれることと思います。
これから夏に向けてビールにも白ワインにも合う、最高の前菜&おつまみです。
*Primo*
Spaghetti con le sarde alla siciliana
~シチリア風イワシのパスタ~
オイルレッスンで大好評だったシチリア風のイワシのパスタ、今回はお料理レッスンでの登場、レシピのご紹介となりました。
何がシチリア風かといいますと・・・まずは松の実、レーズン、そしてフェンネルが入ること。特に本場シチリアではフェンネルは野菜の食べるフェンネルではなく、より香りの強い野生種のフェンネルの葉や茎を使うことでフェンネルの香りがしっかりと感じられます。
日本では野生種のフェンネルはまず手に入りませんので、代用品を使うのですがしっかりと本場の味と香りが楽しめます。
そしてもう1つ、仕上げに掛けるのがカリカリパン粉。
カリカリとした食感と、アンチョビやニンニクの香りでいいアクセントに。
日本ではなかなかお料理には使われない食材が多いのですが、組み合わさると相乗効果で絶妙なバランスが生まれます。イワシの臭みが完全に消え美味しさだけが引き出され、甘味、コク、食感、味の奥行き、どれも家庭料理の味を超える美味しさです。
身近なイワシがご家庭でも完全なシチリア料理へ。
これからイワシは旬を迎え、丸まると立派で脂の乗りもよくなりますのでぜひご家庭で本物のシチリア料理を楽しんでください。
*Secondo*
Pesce spada al forno
~カジキのオーブン焼き~
カジキのスライスで、ケッパー、トマト、チーズなどが入った味わい深いパン粉を巻いてオーブンで焼き上げる南イタリアのお料理。
年中美味しい生のカジキが手に入る仙台。カジキは南イタリアを代表するお魚ですが、宮城を代表するお魚の1つでもあります。だからこそのこのお料理。せっかくなのでご家庭でもたくさん作っていただきたいです。
*Dolce*
Gelo di arancia
~オレンジのジェーロ~
シチリアのコーンスターチから作るゼリー、ジェーロ。
今回はシチリア産ブラッドオレンジのストレート果汁を使ってシチリアの味で。
濃縮果汁還元ではない本物のストレート果汁ならではの絞りたてのようなフレッシュな味わいを、コーンスターチならではのぶりんとした食感で味わいます。
コクがあるのにさっぱりしているので、たくさんのお料理を食べた後でもすっとお腹に収まります(笑)
テーブルには葉の美しいドウダンツツジを飾りました。
街の木々からも瑞々しい若葉がたくさん顔を出す季節。
テーブルにも若葉の季節を呼び込みました。
メニューはテーブルクロスに合わせてグリーン&ブルーで
4月のレッスン
~アンコールレッスン~
4月はアンコールレッスン。
通常1度レッスンでご紹介したお料理が再び登場することはないのですが、仙台でのレッスンも5年近くなり新しい方も増えてきたので、生徒さんよりリクエストを募り過去やったお料理をアンコールでご紹介しました。
テーブルは桜の花のピンクとケヤキや楓の若葉で若草色で彩られる4月の仙台をそのままぎゅっと閉じ込めて再現するイメージで。
*Antipasto*
Frico
~じゃがいもとチーズの重ね焼き~
イタリアの北東、スロベニアとの国境の州、フリウリ・ヴェネチアジュリア州の中の山側のエリア、フリウリの郷土料理。
ドイツ語文化圏に近いこともあり、ドイツ料理に似ています。
ちょうど旬を迎えている新じゃがと新玉ねぎを使い季節を楽しみました。材料はシンプルですが、ジャガイモの味をしっかりと引き出す調理法にしているので、新玉ねぎの甘さとトロリと溶けたチーズのコクに負けないジャガイモの美味しさを味わえます。
じゃがいも、玉ねぎ、チーズ・・・
間違いない組み合わせのこのお料理は大人も子供も大好きな味!
ご家族みなさんで楽しんでください!
*Primo*
Spaghetti al vino rosso
~赤ワインのスパゲッティ~
トスカーナ・キャンティ地方の郷土パスタ。2人分で赤ワインを丸っと1本作る赤ワイン色のパスタ。
アルコールは抜けていますが、味はしっかり赤ワインな大人のためのパスタです。
レッスンではちょっとリッチにキャンティ・クラシコを使って、本場の味を再現してみました。
具材はパンチェッタと玉ねぎ、パルミジャーノ。シンプルですがコクがたっぷりでなんだか癖になる後引くお味です。
このお料理に適したワインの選び方もしっかりご紹介しました。
*Secondo*
Maiale in umido con cavolo
~豚肉とキャベツのトマト煮込み~
実はこのお料理は豚肉とちりめんキャベツで作る冬のお料理ですが、今回は旬を迎えている春キャベツを使って春らしく。
基本放置プレーで煮ているだけですが、ほんとにびっくりするぐらいお肉は柔らかくトロトロ、キャベツもしんなり柔らかいながらしっかりとしたキャベツの香り、トマトソースはしっかりとしたコクと甘みと酸味がバランスよく、簡単美味しい優秀料理。
翌日のアレンジ方法もお伝えしましたので、2度おいしく楽しめます!
*Dolce*
Fragole sotto aceto balsamico con crema di mascarpone
~イチゴのバルサミコマリネ マスカルポーネクリーム添え~
今月はいちごのドルチェをお出ししました。
ひと手間加え甘さとコクを引き出したバルサミコでイチゴをマリネ。
軽やかなマスカルポーネクリームを添えました。
今の季節ならではのドルチェです。
プリモに使ったキャンティ・クラシコ。酸とタンニンのバランスがお料理にちょうどいい感じです。
お花はテーブルに合わせてピンクと緑で。
ウェルカムティーにはストロベリーハニーの香りの紅茶をお出ししました。
3月のレッスン
La cucina romana
~ローマ料理~
2月に続き、3月もローマ料理。
今回はドルチェを含めた3品で前回とは全く趣の異なるお料理をご紹介しました。
どれも手順も食材も簡単シンプル!
なのにとっても美味しく仕上がる優秀なお料理ばかりです。
テーブルはピンクと黄色で飛び切り春らしく!
イタリアで買ったレモンのクロスに飾り皿とナプキンをピンクで挿し色としました。
*Primo*
Pasta alla gricia
~グアンチャーレとペコリーノのパスタ~
グアンチャーレとは豚のホホ肉の塩漬けのこと。
ローマのあるラツィオ州ではとてもよく使われる食材の1つです。
ペコリーノは羊乳から作られるハードチーズですが、中でもローマのペコリーノ、ペコリーノ・ロマーノは塩味が強くお料理にもよく使われます。ラツィオ州を代表する食材2つで作るこのパスタは、カルボナーラの前身とも言われ、ラツィオの郷土パスタの1つです。
今回は前回のイタリア滞在時に行った、ローマ郊外にあるテーマパークの様な(笑)サルメリア(肉加工品屋さん・右の写真)で購入してきたグアンチャーレを使って本場の味をご紹介しました。
グアンチャーレならではの味と香り、コクと力強さを皆さんに感じていただけたと思います。
あっという間に出来上がる本当に簡単でシンプルなパスタですが、だからこそ美味しく作るポイントを押さえることが大切。しっかりとお伝えしましたので、ご自宅でも美味しく作っていただけることでしょう。
日本ではほとんど見かけないですが、ローマでは当たり前にメニューに載っている郷土パスタ。私も大好きでローマに行くとこればかり注文してしまうのですが💦、皆さんにもとっても気に入っていただけたようです♪
*Secondo*
Pollo alla romana
~鶏肉のローマ風~
これもローマの郷土料理。
鶏肉をパプリカやトマトを合わせ白ワインで煮ていきます。
ローマでは丸鶏を小さく切って使いますが、今回は手羽元とモモ肉を使って作りました。
パプリカが驚きの甘さとともにいい香りのアクセント、トマトの酸味、玉ねぎの甘みが鶏の骨から出る美味しいダシを合わさりコクがあるのに軽やかで爽やかなソースとなり、肉はジューシーで柔らか。
特別な材料も調理法も使わず、いつもながら味付けは塩コショウだけなのにそうとは思えない美味しさ!
お子さんのいるお母さんからも、これなら子供もパプリカだって食べられます!と喜んでいただきました。
これからパプリカもトマトもますます美味しくなってきますので、ぜひビールや白ワインと合わせながらご家族みなさんで召し上がっていただきたいと思います。
*Dolce*
Crostata di ricotta
~リコッタチーズのタルト~
リコッタチーズで作るローマ風チーズタルト。
中にはラムに漬けたレーズンが入っています。
クリームチーズで作るどっしりとしたチーズケーキとは違い、リコッタなので軽やかで優しい口当たり。
リコッタクリームにはもちろん、タルト生地にもレモンの皮と果樹も入っていて、生地はだけでもレモンが爽やかに香ります。
イタリアのタルト生地はほんとに簡単なのに、ざっくりとした食感の理想的なタルトに仕上がるのも嬉しいところ。
軽やかながらレモンとラムレーズンのアクセントがおいしい、簡単チーズタルトです。
テーブルには濃淡で美しい紫のお花を飾りました。
ウェルカムティーにはテーブルとドルチェに合わせて、蜂蜜&檸檬の香りの紅茶をお出ししました。
メニューはテーブルに合わせ黄色とピンクで春らしく。
2月のレッスン
~La cucina romana~
ローマ料理
2月のレッスンはローマ料理。
冬に温かくて美味しいローマのお料理を3品揃えました。
テーブルはヴァレンタインをイメージして大人シックな濃いめのグレーにバラ模様のクロスを。挿し色は鮮やかの黄色で春の足音も感じながら・・・。
*Antipasto*
Stracciatella alla romana
~ローマ風かき卵スープ~
かき卵スープ・・・ですがローマの伝統料理の1つ。
日本のかき卵スープとは違って、卵は細かくぽろぽろに、スープはあくまでも澄んで透明に。
ベースのスープは骨つきの鶏肉をメインに香味野菜と一緒にじっくりと煮出します。特別に難しいこともなく、澄んだ美しいブロード(ブイヨン)が取れますが、これは基本のお肉のブロード。いろいろなお料理のベースとなります。そのブロードにナツメグで香りを付けチーズの入った溶き卵でかき卵スープに。ぽろぽろ&クリアのローマ風になる方法をしっかりとお伝えしました。
栄養たっぷりでコクがあるのにしつこくない、とっても美味しいスープです。
本来イタリア料理ではスープはパスタやリゾットと同じプリモの扱いですが、
このお料理はあっさりと重たくないのでアンティとしてご紹介しました。
*Primo*
Gnocchi alla romana
~ローマ風ニョッキ~
この変わったニョッキはローマ独特のお料理。
ジャガイモやカボチャなど野菜は一切入らず、セモリナ粉を牛乳やバター、羊乳でできたローマのチーズ、ペコリーノ・ロマーノで練りあげて硬いベシャメルの様な感じで生地を作ります。
セモリナ粉の量が多いので練っている間はねっとりと重たく粘るのですが、手を止めると焦げてしまうため手を止めるわけにもいかず・・・なかなかの重労働です。
それを板状にしてからくり抜きオーブンで焼き上げます。
なんとも不思議なお料理ですが、今回はローマで購入してきた香りのいい本当に美味しいペコリーノを使いましたので、加熱後もしっかりとペコリーノのコクのある甘い香りが美味しさをさらに引き立ててくれました。
バターサルビア(セージ)のソースで食べたりもするのですが、レッスンでは他にもお料理を食べるのでソースなしバージョンとしましたが、ソースの作り方もご紹介しておきました。
*Secondo*
Maiale alla romana ~豚肉のローマ風~
ローマはイタリアの中でも特に仔羊をよく食べる地域です。
その中でも特に生後4週間足らずの乳飲み仔羊をアバッキオと呼び好まれます。
そのアバッキオの代表的な料理がこれです。
ソテーした後アンチョビ、ニンニク、ハーブ、白ワインビネガー、白ワインなどを合わせたソースで煮込みます。
このお料理を始めてローマで食べた時はあまりの美味しさに衝撃を受け、それから15年経った今でも忘れられません(笑)
レッスンでもぜひと思ったのですが、ラムは日本人にとってはお好みもあるので今回は豚肉肩ロースを使ってアバッキオと同じようなローマ風に仕上げました。 乳飲み仔羊は臭みもなく柔らかいお肉ですので、豚肩ロースでも同じように美味しく仕上がります。すごくコクがあるのにビネガーの酸とハーブの爽やかでスパイシーな香りのお陰でクドくならないのが美味しさの秘訣。
豚肉を長時間煮込むわけでもなく、フライパンでの料理にも拘わらずびっくりする柔らかさに仕上がるのも嬉しいところ。
大満足のレシピに仕上がり、皆さんにも喜んでいただきました。
今回は相性ぴったりのジャガイモのオーブン焼きローズマリー風味を添えてお出ししました。とっても簡単なのにいろんなお肉の付け合わせとしても、おつまみとしても最高に美味しい優秀な副菜です。
*Dolce*
Panna cotta al cioccolato
~チョコレートのパンナコッタ~
毎年ヴァレンタインのある2月はチョコレートを使ったドルチェをお出ししていますが、今年はパンナコッタに。
いつもより少し固めに作ったパンナコッタはビターチョコレートで甘さ控えめなほろ苦い大人の味。
そんなチョコレートに相性抜群なオレンジピールとピンクペッパーでヴァレンタイン仕様に仕上げました。
ヴァレンタインなので淡いすもーきーなピンクのお花にしようとお花屋さんに行ったのですが、黄色いラナンキュラスに一目惚れ。
挿し色が黄色に変更になりました(笑)
メニューもテーブルに合わせてグレーと黄色で。
ウェルカムティーには甘くスパイシーな香りがおいしいヴァニラ・チャイティーをお出ししました。
1月のレッスン
~La cucina veneziana~
ヴェネチア料理
今年最初のレッスンはヴェネチア料理から。
魚介を使ったヴェネチアを代表する郷土料理を3品ご紹介しました。
テーブルは新年らしく赤を使って華やかに。
*Antipasto*
Gamberetti con polenta
~小エビのオイルマリネ ポレンタ添え~
ヴェネチアらしい1品。
ヴェネチアのあるヴェネト州ではトウモロコシの粉を炊いて作るポレンタが頻繁に登場します。ぽってりとした炊き立てのポレンタの上に、さっと火を通したエビのオイルマリネを乗せていただきます。
エビの甘みや香りを邪魔しない、上質でマイルドなオリーブオイルにパセリやニンニクの香りが加わり、さっぱりとしていながらそれぞれの美味しさが引き立ちます。
下に敷いたポレンタは優しいトウモロコシの味とぽってりとした中につぶつぶした食感が癖になる美味しさ。
召し上がるのは皆さん初めてでしたが、気に入っていただけたようです。
*Primo*
Bigoli in salsa
~ビーゴリ イン サルサ~
ヴェネト州の郷土パスタ、ビーゴリ。
特殊な機械を使って形成するこのパスタはもっちりとした食感と、ざらっとした表面からソースの旨みがしっかりと染み込むロングパスタ。
そのビーゴリに合わせるソースの代表が大量の玉ねぎとたっぷりのアンチョビで作るイン サルサです。
焦がさないようにトロトロになるまで炒めた玉ねぎは信じられないくらい甘く、びっくりするぐらいたっぷりいれるアンチョビも塩辛すぎず絶妙な甘辛のバランスとコクを生み出します。
味付けはコショウだけ。
食材も調理法も味付けもシンプルながらコクと旨みたっぷり。魚を甘辛くして食べる日本人にも懐かしささえ感じられるような、まるで隠し味に醤油が入ってるような、そんな気さえするようなパスタです。
*Secondo*
Baccalà alla Vicentina
~ヴィチェンツァ風バッカラ~
ヴェネト州のバッカラは干しダラ。
水で戻した干しダラを玉ねぎと合わせ牛乳でじっくりと煮て水分を飛ばしていくお料理。
今回は干しダラではなく、旬を迎えている三陸の生ダラを使いました。
干しダラの食感に近づけるために少し手間暇加わりますが、しっかりと方法をご紹介したのでこのお料理本来の味や食感になっているかと思います。
宗教上お肉を食べられない日に食べるお料理なので、魚料理ながらしっかりとしたコクのある味にするために低温のオーブンでじっくりと焼き上げていきます。
少し時間は掛かりますが、特別な食材も調理法もなくいつもと違ったタラの味が楽しめるお料理です。
このお料理にも本来なら白いトウモロコシから作った白いポレンタを添えるのですが、今回は粒コーンパンを添えてポレンタの代わりとしました。
*Dolce*
Zaletti~ザレッティ~
トウモロコシの粉がたっぷり入ったレーズン入りビスケットのザレッティ。ヴェネトの郷土菓子。
ざっくりとした食感とトウモロコシの香りが素朴ながらなんとも後を引くお味です。
レモンの皮やレーズンを漬けたマルサラもほんのり香ります。
テーブルにはもこもこ可愛らしいコデマリを飾り華を添えました。
ウェルカムティーはテーブルの色と合わせ、イチゴの華やかな香りのシャンパンルージュをお出ししました。
エビのオイルマリネに使ったオリーブオイル。
苦み辛みはマイルドながら、オリーブの青々しい香りはし
デリケートな魚介のお料理をこのオイルで作ると、本当に美味しく仕上がる魔法のようなオイルです(笑)
今月のメニュー
テーブルの色に合わせました。